あひるのバタ足

日本語教師だったり、TOEICスコアアップトレーナーだったり。非常勤生活満喫中。ご意見はTwitter @ahiru5963 へ。

非常勤講師は商品である

タイトルをご覧になってどんなイメージをお持ちになりましたか? 人を商品だなんてひどい? 使い捨て? ネガティブな捉え方をなさる方も多いかもしれませんね。実際そういう思いを抱かせるに十分な日本語学校も少なからず存在しますから 

さて、このタイトル、実はポジティブな意味でつけました。というのも「非常勤講師は商品である」という考えを徹底し、投資を惜しまない学校(会社)があるのを知ったからです。ちなみに残念ながら日本語学校ではなく英語の学校です。でも日本語学校でも参考にできるところもあると思ったので書きます。できない理由は考えず、とりあえず読み進めてみてください。

先日、英語の学校の非常勤講師採用試験を受けました。そのプロセスは以下のようなものでした。(応募資格はTOEIC L&R だったら850点以上。経験不問。学歴も不問だったと記憶)

【一次+二次】(ほぼ終日)

  1. ペアワーク:与えられた会話をペアでロープレ(英語)
  2. 模擬授業(英語。自分が教師役でないときは生徒役)
  3. エッセイを書く(英語)
  4. 3の内容をスピーチ(日本語)
  5. 3.4を元にグループディスカッション(英語)
  6. 文法知識確認 TOEICの問題解説を書く 2
  7. リーディング TOEFL4 100
  8. 面接(日本語+英語)
  9. 事務適性検査

【三次】(3週間)

研修。実際に使用する教科書とモデル教案を元に20時間以上のレクチャーとデモ練習。途中スキルチェック1回+最終デモを経て合否判定となる。研修は交通費+千円程度の時給が支給される。

で、運良く採用に決まり、また研修なのですが

凄まじくないですか? CELTAのクラスに参加したことのある人が研修仲間にいたのですが「ある意味CELTAより詳しく教えてくれてる」と。教授法も第二言語習得論の現時点での定説にもとづいており納得できるものです。

これだけ講師の育成に投資していてその内容も理にかなったものであるなら、途中で不合格となってもこの学校のファンになります。

 

日本語学校の採用側からはときどき「いい先生が来ない」「養成講座は現場で役立つことを教えない」と嘆く声が聞こえてきます。 

でも、いい授業をしてくれる先生は、待っていれば来てくれるのでしょうか。

そして、予想される反論。「日本語学校は英語学校と違うから」

本当にそうでしょうか。私たちは、学習者(顧客)からフィードバックを得ようと努力しているでしょうか。フィードバックを次の授業に生かしているでしょうか。主任や専任は非常勤の授業をモニタリングしているでしょうか。さらにこれらすべてが誰かの犠牲の上にあるのではなく、仕組み化されているでしょうか。

できない理由を並べ立てる。まずはそれをやめるところから始めてみましょう。